腹をくくって
普段はそんなこと考えもしていないのだけれど、
ふとしたときに『腹をくくって』生きている自分に気づく。
これは、きっと、守るべきものを持っていないから、なんだろうな。
とはいえ、愛着あるものはたくさんある。
例えば、愛車。お気に入りのアクセサリー。
毎夜安眠を与えてくれるベッドと枕。慣れ親しんだ家。
お気に入りの器、買ったばかりのマグカップ。
Paul Smithのシャツとスーツとか、赤いLet’s note。
家族、ともだち、会社、仲間…etc.
でも、物であれば、傷ついたり、壊れたりするし、
なくなったら、それはそれで「しかたないなぁ」と思う。
人だって、出会いがあれば、別れがあり、生まれるときも、死ぬときも、
結局ひとりなのだと納得している。
ようするに、なにかに執着する、ということがない。
もっといえば、執着する怖さと儚さを知っているからなんだろうと思う。
執着する人は絶対に手放したくない「なにか」を持っているってことだよね。
その「なにか」を守りとおしたくて踏ん切りをつけられない。
腹をくくって構えることが出来ないんじゃないかな。
執着すると、そのものが壊れること、傷つくことが許せない。
経年変化でさえNGってこともあるだろうな。
状態を保つことにとてつもないエネルギー、無駄な労力を使うことになる。
この世に「絶対」ってあると思う?
変わらないものってある?
私は「ない」と思っている。
だからこそ、今、目の前にあるひと時、出会い、時間、
だれかとの一瞬を大切にしたいし、しようと思う。
この世は便利、明日の、そして、来週、来月の予定までもきっちり入っているね。
移動も連絡も簡単だもの。
それでも、人の運命の歯車がどちらに向かうか、誰にもわからない。
明日も同じような朝を迎えられるとは、誰も約束できないでしょ。
同じ朝を迎えられたら、それだけで感謝すべき奇蹟なんじゃないかな。
もちろん、毎朝、その奇蹟に驚いているわけじゃないけど(笑)
毎日変わらぬ日のように感じても、それは特別な瞬間、
一期一会の積み重ねなんだよね。私はそう思うんだ。
だからこそ、どんな突然の変化があっても、受け入れる。
毎日、毎瞬間、腹をくくった覚悟で生きてるよ。
でも、丹精込めて作ったワードやエクセルのファイルが消えてなくなる時は
腹をくくれずに、叫んじゃうんだけどさ(-_-;)
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