予感
この頃、繰り返し思い出される景色がある。
屋上から見ていた大きな夕陽。
その夕陽が、人生で最も美しかったのかといわれれば
そうではない。でも、一番印象的な夕陽なんだと思う。
普通の日で、何か特別変わったことがあったわけじゃない。
あたりまえの1日を過ごした後の、日常的な夕刻。
大きくて、黄みを帯びた橙の光がすべての上に降り注いでいた。
35-6才前後、冬ではなかった。他の条件は何一つ覚えていない。
その光の中、誰かと一緒にいたのか?私一人だったのか?
「明日命がなくなっても後悔しない」
そう思ったことだけを鮮明に覚えている。
何度も思い出すということは、私にとってなにかしら意味のある光景。
たぶん、なにかが変わっていくとき、新しい岐路に立つとか
次のステージに入る前・・・そんなイメージが浮かぶ。
ニュース速報で騒がれている都議会議員選挙は民主の圧勝。
来週起こる4分間の皆既日食。
時代が、静かに、でも確実に変わっていく。
私の明日が突然変化するわけではないけれど
なんだか不思議な気分。
なにが起こるのか、目をしっかり開いて見ておこう。
あの夕陽が、私になにかを告げている気がするから。
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