あたりまえを本気で考える
専業主婦願望を持つ若い子たちが増えているという話はきいていた。
きいていたけれど、就職よりそっちの方がハードル高いよねと
四方山話程度に捉えていたんだ。
ところが、今日の朝日新聞を読んで驚いた。
国立社会保障・人口問題研究所の2008年調査で
「夫は外で働き、妻は主婦業に専念」に賛成の既婚女性は
40代で最も少なく、20代以下では5割いるという。
次に、中央大山田昌弘教授の調査。
東京在住独身女性の4割が、年収600万円以上の結婚
相手を望んでいるらしい。条件を満たす未婚男性が3.5%
しかいないというのに。
自分が就職の荒波にもまれるより、経済的に安定した生活を
したい=家庭に入る、という構図なのだろうけれど、これは
憧れと逃げだね。気持ちはわからないでもないけれど、
結婚相手となる男性だって就職が決まらず、運よく正社員に
なったところで、「安定」とは程遠い現状。一体、誰と結婚
したら「安定=おだやかな人生」が手に入るというのだろう?
キャリア・自立志向型の女性がいなくなっているのか?といえば、
そうは思わない。じゃあ、なぜこんな顕著な結果が出るんだろう。
女性が働きやすい世の中が実現されていないからだよね。
法律や制度は整備されても、現実は私が若い頃から変っていない。
女性たちはあいもかわらず、家庭・育児と仕事の板挟みなんだもの。
夢も希望もない。出生率が低くなる原因なんて、明らか過ぎて
政府が関与して調査してどうなるの?と思ってしまう。
仕事か出産か、どちらかを選ばなければやっていけない世の中が
おかしいことを本気で理解してほしい。
会社経営者はここらできっちりと考えるべき時がきている。
これから、100%間違いなく高齢化社会になり、労働力として
女性に頼らざるを得なくなる。今までの男性社会思考では
立ちいかないし、変化なしでは先細りになることは避けられない。
日本の女性は教育水準が高く、能力も高いのに、企業風土が
女性の活用、活躍を阻止している事実をまず認めなくちゃ。
女性は社会の、そして、世界の要として存在し機能している。
子どもが生まれなくちゃ種の存続は出来ないという、あまりにも
あたりまえのことを、どのくらいの人が本気で考えているんだろう。
今の世の中、未婚、既婚、妻も夫もないよ。
働かなくちゃやっていけないのだとしたら、仕事も出産も
両方笑顔で選べる体制を作らなきゃ、未来がない。
経営者のみなさん。
あなたの会社の未来図を明るくしたいなら
こんな「あたりまえ」を本気で考えればいいだけです。
だから、本気で理解しませんか?
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